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スーザン・ボイルさん&ポール・ポッツさん Susan Boyle & Paul Potts


皆さん、スーザン・ボイルさんの歌はもうお聴きですか?
いろいろなところで紹介されているから、きっとご存じの方も多いでしょうね。

わたしはマイミクたけぞうさんが紹介されていたスーザンさんの映像をみてから、すっかりはまってしまいました。。
もうこのスーザンさんの歌、100回くらい聴いています(笑)。

Susan Boyle "I Dreamed a Dream"
日本語字幕版 http://www.youtube.com/watch?v=1t8m7CkpIK0
高画質・高音質版http://www.youtube.com/watch?v=9lp0IWv8QZY

イギリスの視聴者参加オーディション番組、ブリテンズ・ゴット・タレント(Britains Got Talent)で、4/11に放送されたこのスーザンさんの映像は、視聴者の熱狂的な支持を得た上に、インターネット上で爆発的なヒットとなり、視聴回数はすでに1億回を超えているのだそうです!

ほんとうに歌がすばらしくて、何回聴いても感動します。
この歌が、ずっと自分の中で鳴りやまないくらいです。

審査員の方たちの、スーザンさんの歌を聴いている時の表情がとってもすばらしい。
なんだかキラキラしていて大好きです。
歌が始まったばかりにも関わらず、観客は総立ちで、拍手の嵐。
本当に感動的です。

この歌は、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の中で歌われる、
"夢破れて(I Dreamed a Dream)"。
不幸な境遇に身をおとしてしまうファンティーヌが、過去を振り返って歌う歌です。
 オリジナル曲を聴きたい方はこちらで聴けます(LORDをクリック)。

現在48歳のスーザンさんは、スコットランドで教会ボランティアをしている無職の女性。
数年前に母親が亡くなるまで介護をしながら、教会のコーラスで歌っていたそうで、こんな大観衆の前で歌うのは初めての経験だったそうです。
一見"普通のおばさん"に見えるスーザンさんがこの歌詞を歌うから、またさらに胸に迫るものがあり、それがさらに観ているものの感動を呼びます。

Youtubeでは、たくさんのスーザンさんの映像を視聴することができ、その中にはご本人へのインタビューもあります。
"住んでいる街ではみんながサインを欲しがるので、とても非現実的な感じ"
と最初の頃のインタビューでおっしゃっていますが、きっと今はさらに過熱しているのではないでしょうか。。

ちなみにスーザンさんが猫のぺブルスと住む、スコットランドのウエストロージアンのウェブサイトには、国連のアナン前事務総長もスーザンさんのファンであること、Youtubeの視聴回数が1億回を超え、オバマ大統領を上回ったことなどが紹介されています。

"こんな成功は全く考えてもいなかったし、今はまだ最初のステップ(Babystep)をふみだしただけ"
とどのインタビューでもスーザンさんは答えています。
ステージで歌っている時に、感動で観客が立ち上がっていったのも、スーザンさんには見えていなかったのだそうです。
自分の成功について尋ねられたスーザンさんが"gobsmacked”とよくおっしゃっていて、それは「びっくり仰天して言葉も出ない」という意味のイギリス英語なのだそうです。

わたしはイギリス英語の発音に慣れていないのですが、スーザンさんはさらに特徴のあるスコットランド方言でいらっしゃると思うので、がんばって聴きとっています。。
「マイ・フェア・レディ」とか「ブラス!」の方言みたいで、素朴でいい感じですね。

歌手デビューやCDの発売について尋ねられると、
"いまは番組に努力を注ぎたい"
とおっしゃっています。

Britain's got talentはオーディション番組で、スーザンさんはまだ予選の段階なのです。
きっとこれから勝ち進んで行かれるのでしょうね。
セミ・ファイナルが5月の末だそうです。

優勝者には10万ポンド(約1400万円)が贈られるのだそうですが、それをはるかに上回る成功を、すでにスーザンさんは手になさっている気がします。
わたしも早くCDがほしい!!

12歳から歌うことを始めたスーザンさんは、地方ののど自慢に出たり、教会のコーラスで活動していたそうです。
歌を習ったことは2年間だけあるそうで、カラオケも好きなのだそうです。

テレグラフ紙のウェブサイトで、スーザンさんが10年前に録音した"Cry Me a River"と"Killing Me Softly with His Song"の2曲を聴くことができます。
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/celebritynews/5182599/Early-recording-of-Britains-Got-Talents-Susan-Boyle-unearthed.html

スーザンさんはすべての貯金を使ってこのテープを録音し、レコード会社や地方のオーディション番組に送ったり、親しい友人に贈ったのだそうです。
当時このテープが世に出ることはなく、いただいた方もCDの存在を忘れていたそうです。
スーザンさんが有名になって思い出したのだとか。

わたしは何だか、現在のスーザンさんの声の方がより、温かさが加わっている気がします。
ずっと介護されていたお母様をなくされたりと、歳月を重ねた人生の深みが声に表れているように感じます。
だけど昔から、夢に向かってこうした地道な努力を続けていらっしゃったのだなあって、感動しました。

TVのインタビューで、ファンレターの山を見てどう思いますか?という質問に、
"もう寂しくないわ"
と答えているスーザンさん。
これからの彼女の人生が、今までの人生の何倍も素晴らしいものであることを願わずにいられません。

イギリスはもちろん、アメリカでの人気はすさまじく、オプラ・ウィンフリー・ショーへ出演して歌うことも決まっているそうです。
楽しみですね!!
今はすぐ映像もみられるし(笑)。

ほんの3週間前まで普通の人だったスーザンさん。
むしろ普通の人よりも恵まれない境遇にあったのかも。
今、世界に広がっているスーザンさんの人気は、歌ももちろんですが、それ以上に、彼女の幸せを願う人々の優しい気持ちの表れのように思えます。

世界的にも暗いニュースが多い昨今、多くの人がこういった明るい話題を渇望していたのではと思います。
わたしは、人は無意識に、美や善を求めて生きている存在なのだと思うのです。

スーザンさんの歌を聴いて感じるのは、声の中に「人生への信頼」と「あたたかさ」があること。
教会のコーラスでずっと歌ってきたことも、大いに影響しているのだと思います。
ミケランジェロのピエタ像のように、誰もが美しいと感じる、普遍的な聖性が声の中に宿っていて、それが聴いた人の心に響くのだと思う。

歌手としての技量ももちろんですが、それ以上にその奥に潜む心の優しさや美しさを、聴いた人は無意識のうちに受け取っているのだと思います。

同じ番組でデビューのきっかけをつかんだのが、携帯電話店の従業員から一躍スターになったポール・ポッツさん。
こちらも同じように、それまであまり恵まれない人生を歩みながら歌を続けていた男性が、プッチーニのオペラ「トゥーランドット」の"Nessun Dorma(誰も寝てはならぬ)"を歌い、大喝采を浴びます。
わたしも観るたびに感動します!

Paul Potts "Nessun Dorma"
http://www.youtube.com/watch?v=1k08yxu57NA

ポールさんの人生の感動の物語は、日本でも放送され、たくさんの感動を呼びました。
 ONE CHANCE 奇跡の大逆転
 Part1    Part2

スーザンさんもポールさんのように、これからCDを何枚も発売されると思いますが、2人のデュエットが録音されたらいいな♪

先日の「なないろの ほうせきの くに」は、まさにこういうことを言いたくて書きました。
誰のお庭にも、必ずその人だけの宝石が埋まっています。

案外、日常の中で普通に続けていることこそ、自分の"宝石"なのではないかと思うのです。
普通だからこそ、自分自身では、その真の価値ってなかなかわからないし、周りの人もそれが普通だと思っているので、その貴重さに気づかなかったりするものではないかと思うのです。
地元の名所に行かないのと同じで(笑)。

だから、こうやって「いつもと違った人の目」に自分を触れさせることは、とてもいいことだと思うのです。
勇気を出したから、スーザンさんもポールさんも、その才能が世に出ることとなり、たくさんの人が感動することができたのだから。
自分の持っている"宝石"で、人を幸せにできるのは、本当にすばらしいことだと思うのです。

だから、好きでがんばっていることがある人は、やめないで続けることが大事なのだと思う。
自分の"宝石"がみつかったら、だいじに磨いて、きらきらと輝かせれば、その輝きは他の人も幸せにすることができます。

たいせつなのは、自分が楽しいと思えることと、一歩踏み出す勇気、
夢と希望。
自分の大好きな"宝石"をみつけること。

スーザンさんとポールさんの歌は、ただ上手なだけではなく、そこに胸に希望を抱いて歩き続けた人の高い精神性を感じ取るから、こんなにも広く愛されるようになったのではと思うのです。

物事に遅すぎるということはなく、運命はすごいサプライズをいつも用意しているものです。

夢を描いて、それを楽しみにして、今の自分にできることを続けていく。
夢はその先に、自然に咲いているもの。
気がついた時にはもう、その場所に立っている。

そんなことを感じた、スーザンさんとポールさんのサクセス・ストーリーでした。
by songsforthejetset | 2009-04-29 11:44 | 芸術いろいろ
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