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「創造と変革の志士たちへ」とHER ROSE


2月から始まった、HER ROSEも、今週末がいよいよ最終回です。
さみしい。。

課題で読んだ、グロービス経営大学院学長・堀義人さんの「創造と変革の志士たちへ」。
とてもよい本だったのでご紹介しますね。

グロービスは、MBA(経営学修士)の学位を発行する、私立の大学院大学です。
http://mba.globis.ac.jp/index.html

ビジネスに詳しくない私は、グロービスという学校があることを知らなかったけれど、この前お昼一緒にランチした大学の事務のお友達は、なんと通信課程に入りたいと考えていると聞いて、すごいな~と感心しました。

著者の堀さんは、京都大学工学部を卒業後、ハーバード・ビジネス・スクールに学び、そこでMBAを取得。
帰国後、住友商事での勤務を経て、1992年に株式会社グロービスを設立、アパートの一室と貸し教室を借りて学校を開かれたそうです。
その後15年間で、グロービスは学校法人の経営大学院へと成長し、「アジア・ナンバー1のビジネススクール」をめざして発展中なのだそうです。

「創造と変革の志士」という言葉は、堀さんがグロービスの教育理念の根幹をなす言葉として採用している言葉なのだそうです。

志士とは、武士道精神に則り、高い倫理観と使命感を兼ね備えたリーダーを指す。
強い使命感を持ち、
「この世に生まれて何をするのか」を考え続け、「お金儲け」のみを目的とせず、
自らが社会の創造と変革を担おうとする姿勢を持った人々のことだ。


そういった志士を数多く輩出することで、社会全体の成長に貢献することがグロービスの使命だと、堀さんは書かれています。

わたしはもともとビジネスの本が苦手、「ビジネス」という言葉自体も苦手でした。
なんだか、ビジネスの場はいつも「戦い」という前提があって、他人にいかに「勝つ」かというノウハウだけのようなイメージがあり、すごく抵抗があったのです。
この本も、最初はなかなか読み進むことができませんでした。

でも、読み進むうち、自分が普段考えていることと同じことがたくさん書かれていることに気づいた。
それは、この本に一貫して流れている考え方が、わたしが好きな「坂の上の雲」の世界のような、明治の時代をつくった考え方だからなのだと思いました。

それは、福沢諭吉の「学問のすすめ」やサミュエル・スマイルズの「自助論」にあるような、独立独歩の精神、たゆまぬ工夫や努力、品行や志が大切だ、という考え方です。

「志」と言う言葉は、古風な響きを持っています。
でも、今の時代にこそ必要な、ひとりひとりが人生という海をよりよく航海するための、目印の星になるようなものだと思う。

堀さんの本を読んでいて、自分に必要だと思った部分がたくさんありました。
たとえば、

・取るに足らない問題解決にこだわらず、全体を見ること
 → わたしは目の前の問題に悩みがちなので必要

・創造や変革の現場では、一般に突拍子もないと思われることをしようとする場合が多いので、最初は少なくても限られた人だけ共鳴してくれればいいと割り切る必要がある
 → 批判されるとすぐへこんでしまうので必要

・直感を一番大切にしているが、「直感」と 「分析による思考」の両方が「やるべし」と判断して、感情がその気になったときに前進する。
 → わたしは直感だけで行ってしまいがち(ほんとに)なので、
   「分析による思考」のベースをつくらないといけないなと思いました。

そのほか、自分のことを考えさせられる文章がたくさんありました。

本の中ほどに、
"この世で何を成し遂げたいかを理解して、一度きりの人生を有意義に過ごすための使命をさがし、それが志につながっていく"
ということが書かれています。

堀さんの使命は、
「『創造と変革の志士』」を輩出することにより、社会のダイナミズムを生み出すこと」。
志は
「アジア・ナンバー1の大学院を創る」こと。

では、わたしは何なんだろう?と考えました。
(考えることは、HER ROSEの課題でもあったんですけど。。)

それで、出てきた答えは、

わたしの使命は、
「文章を書いたり、作品を作って、世の中に発表することで、他の人に喜んでもらい、世の中に光を増すこと」。
志は、
「誰もが持っている、『その人にしかない良い資質』にその人が気づく手助けをする事で、たくさんの人がより幸せに、より良い人生を送れるようなきっかけをつくること。」
でした。

以前書いた、「なないろの ほうせきの くに」は、まさにそれを思って書いたものです。
前半は、西條剛央さんの質的研究ワークショップに参加した後に思いついて、後半はHER ROSEに参加するようになってできたものです。
きっとこの2つに参加したから、自分の中にこういった考えが生まれたのだと思う。

自分がブログを書くまで、自分の文章が他の人の役に立つなんて、思ったこともなかった。
書いた記事にたくさんの反響をいただくようになって、はじめて、自分の文章をいいと思ってくださる方が、たくさんいらっしゃるのだと知りました。
喜んでいただけたり、役に立てていただけていると知った時が、ほんとうに嬉しい瞬間です。

わたしの信念や志は、壮大なものではありませんが、素直に今の自分の生活の中から出てきたもの。
だからそれを、目印の星にしていきます。

日ごろから、
勉強することを通じて自分を磨き、
好きなことを深め、
素直にストレートに自分を出して、
物事をポジティブにとらえ、
いろいろな場所に行って、
いろいろな人に出会い、
いろいろな経験をすれば、

自然に大切なものが残り、自分が進む道が見えてくるのだと思います。
そして、自分の道が開かれるのは、いつも他の方のおかげ。
感謝する気持ちを忘れず、初心を思い出すこと。

人と付き合って行く上で一番大切なことは、まごころだと思う。
けれど、真実は人の数だけあるものだから、こちらのまごころが通じない人だっている。

そういう人は、自分と違う「真実」の世界に住んでいる人。
通じないことはしかたがない。

お互いの違いを認め合うことが、これからの時代は大切になってくるのだと思います。
そのために必要なのが、哲学であったり、他者の志を尊重することなのだと思う。

人生で出会う人、出会うこと、出会うもの、すべてに意味があり、「偶然は必然である」という言葉もあります。
ほんとうに、あらゆる出会いは、「自分が次のステップに進む学び」をいただくものなのだと思う。

だから、自分も誰かの次へのステップになることができればと思います。
みんな、今いる場所は、次へのステップなのだから。

堀さんのブログには、堀さん自身が5人のお子さんに恵まれ、仕事や家庭、趣味といった、生活のあらゆる側面で、バランスよく幸せな毎日を送っていらっしゃることがとても感じられます。

拝見していて、ブログの中の、
「何気ない幸せの中で、小さな幸せを感じることこそが幸せそのものだと思う。定義など必要ないのだ。」
という言葉がとても印象に残りました。
世のため人のための大きな志をなしとげるには、まず自分自身が幸せであること、それがいちばん大切なのだと思った。

人生は、日々の生活や、自分の中に、宝石を探す旅。
そういった宝石をみつけて、自分も幸せになり、手にした宝石をより輝かせることができれば、他の人のためにも役立てることができるのだと思います。

HER ROSEの皆さんは、みんなすばらしい宝石を持っている方々。
そして、その自分の持っている才能が、どうやったら社会をいい方向に持っていくことに役立つかということを考え、実行していらっしゃる方たちばかりです。

皆さん志が高くて、努力家で、一生懸命。
ほんとうに勉強になります。
お会いするのがとても嬉しい。

皆さん、いつもありがとうございます。
明日もまた楽しみです♪
by songsforthejetset | 2009-06-12 07:12 | つれづれ
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