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chikaさんのコメントへのお返事&幸せになる魔法の言葉


10月13日の記事に、高校生のchikaさんからいただいていたコメントのお返事が、どんどん長くなってコメント欄に書ききれなくなったので、こちらに書きます^^


chikaさん

コメントをありがとうございました。
こんな風に真剣にわたしの文章を受け止めてくださって、感謝の言葉もいただいて、とても嬉しかったです!

とてもみずみずしい感受性と、素直に表現される力をお持ちの方なのだなあって思いました。
そして、こんなに素直に、正しくきれいな言葉で、感謝の文章が書ける方が、よい才能を持たれていないはずがないと思いました。

ご事情があって、高校を中退なさって、今通信制に通われていらっしゃるとのことですが、きっととても辛かっただろうと思います。
そしてきっと今も、色々と大変なことに直面していらっしゃるのではないかと感じました。

でも、夢に至る道はひとつではないし、歩みを止めなければ、いつか夢にたどりつけると思うのです。

その時努力したことがうまくいかなくても、それは道に「ストップ」の通行標識が出ているだけで、たとえ回り道になっても、夢に続く他の道もちゃんとあるのだと思います。

迂回する道は遠回りのように見えて、実はそちらのほうがいい道かもしれません。
ストレートに直行した場合よりも、いいことに出会うかもしれません。
その道を歩む途中で、もっと素敵な夢が現れることもあります。
それに、色々なことを経験して振り幅があったほうが、人間としても深みが出るものだと思います。

夢の場所へ行く道や方法がわからなくても、夢を自分の心の地図に描いて、目の前にあることに精いっぱい取り組むことを続けて、努力する歩みをとめなければ、いつか夢の場所にたどりつける。
わたしはそう思うのです。

とてもつらいことがあって、打ちひしがれて歩みをとめてしまうのも、そこからまた歩いていこうと努力するのも、自分の自由です。
ただ、努力する人には、必ず努力しただけのご褒美がかえってくるものなのです。

一生懸命努力したことが、その時に自分が思った形で実らなくても、心配しないでください。
誠実に努力したことは、決して無駄にはならないし、その努力が先で思いもかけない形で実るということもあるからです。
純粋な心で努力し、がんばっていると、不思議とむくわれる時がやってきます。

それに、とても大きなラッキーは、その経緯をたどっていくと、とても大きなアンラッキーから始まっていることが多いのです。

成功された方のお話をお伺いしていると、大抵ほとんどの方が、どん底まで落ち込んで悩むつらい経験をなさっています。
でも、だからこそ、人の心の琴線に触れる仕事ができて、それが成功につながったのだと思います。
それに、深く悩んで傷ついた経験があると、先で誰か同じことで悩んでいる人に出会ったときに、その人の役に立つこともできるのです。

宝石は、原石のままでは光りませんが、傷をたくさんつけて磨くことではじめて、まばゆい光を放つようになります。
傷つく経験というのは、すべて、今の自分が未来でもっと輝くようになるための財産なんです。

人は生まれてくるのも、自分の寿命も選べないけれど、「やってくるものにどう反応して、どう対処するか」ということは選べます。
よりよい方を選ぶのも、そうでない方を選ぶのも、自分なんです。

いろんなことが日々起こるけれど、自分に起こることも自分で選べないのです。
でも、起こったことに意味を与える自由は、自分だけにあります。

人生で自分が出会ったものを、どれだけ「OK」や「YES」にできるか。
それが幸せかどうかを決めると思います。


わたしもいっぱい挫折しているし、第一志望の大学にも思いっきり落ちています(^^;

chikaさんのコメントへのお返事&幸せになる魔法の言葉_c0089310_2392832.jpgわたしは子供のころから絵を描くのが好きで、授業中はずっとノートにイラストを描いていました。

これは高校の時の美術部で、文化祭の時に描いた大きなイラストの一部です。

ベネトンの広告をイラストにしたもの。

実家に置いてあるのですが、引っ越しの時に久しぶりに見て、17歳の自分の本気に触れて、大いにはげまされたので、写真に撮ってきました。

夢はイラストレーターになることでしたが、受験した芸大に落ちて、自分は最初は全く行きたくなかったカソリック系の女子大に通うことになりました。
でも、そこで学んだこと、特にキリスト教の精神をベースにした授業や、先生方のお話や文化は、結果的に自分の大切なベースになっています。

大学時代に9ヶ月間、ボストンの姉妹大学に留学させていただいて、美術の勉強ができたことも、とても自分に影響しています。
その時はこんな絵を描いていました。

だけどその後、イラストを描くことも、留学して美術の勉強をしたことも、なにも直接自分の仕事となって実ることもなかったし、かといって特にこういう仕事がしたいといった強い気持ちもなかったのです。
なんとなく大学の非常勤の事務の仕事に就いて、このまま普通に人生が進んでいくのだって思っていました。

わたしは子供のころからどこかちょっと変わっていたので、ずっと普通にあこがれていて、普通の人生がいちばんいいのだって思っていました。
だからそのうち普通に誰かと出会って結婚して、普通に子供を産んで育てて、普通の主婦をするのだって何の疑問もなく思っていました。

大学という職場も、自分に合っているとかやりがいがあるという感じではなくて、ただ普通にお仕事として行っていた感覚だったのですが、それが変わったのが医局秘書の仕事に就いた時からでした。
医療系の職場がはじめてだったので、最初仕事や人間関係などでつらいことが多くて、そんな中でなんとかがんばろうと、いろいろ前向きな努力をしてみたのです。

そんな中でたまたま出会ったのが、アクセサリーつくりでした。
ビーズで何かつくったりするのが子供のころ好きだったので、こんなことでもやってみたら、毎日がもっと楽しくなるかも。。と、本当に何気ない気持ちでお店でビーズを手にとったのが5年前でした。

つくっていると、他の人に褒めてもらえたり、差し上げたら喜んでもらえるので、それが嬉しくてつくっていて、それがいつか個展や教室につながりました。
だけど、もともとこういったことが仕事になるとも思っていなかったし、作家になれて生活できる人はごく一部の特別な人だと思っていたので、自分がプロの作家になろうとは全然思っていなかったのです。

アクセサリーをつくったり、こうして文章を書くことは、自分にとって「普通にできること」なので、それが特別とは全く思っていなくて、他の人からほめられても、全くピンとこなかったのです。
でも「他の方に喜んでもらえること」がとにかく嬉しくて、喜ばれることをしていたら、いつのまにかそれが仕事になっていました。

ブログも、なるべくいいことを書くようにして、嫌なことを直接そのままは書かないようにしていました。
「こんなふうにしていると損をする」→「こうしたほうがいい」というふうに、読んだ人の役に立つようにしていました。
chikaさんが読んでくださった2007年6月2日のブログは、実際その時に、「自分が努力しないで人の悪口ばっかり言っている人」が自分のまわりにいたことから生まれたものです。
だからものすごく具体的でしょう?(笑)
でもそういうことがなかったら、生まれていない文章なんです。

アクセサリー作り、ブログ、仕事のスキルと人間関係を前向きに努力するようにしていたら、全部が相乗効果でどんどん向上していって、よいご縁がつながったり、運がいいことが起こったりと、いいことがどんどん起こるようになってきました。

大学での事務的な仕事は、もともとそういうことの対極にいる自分には向いてなかったと思うんですけど、仕事ってそういうものなのだって思っていました。
結局17年(!)、大学での事務の仕事をしていたので、一応形だけは(^^;、普通に働けるようにはなったのではないかと思います。

今思えば、それは「すごく変わっている自分」が一応「普通の人」として社会の中でやっていけるトレーニングだったのだと思います。
もし芸大に入ってそのまま卒業していて、自分のことを芸術家だと思って社会に出ていたら、きっととんでもないことになっただろうと(^^;考えただけでも恐ろしいです。

あと、働いているときには、とにかくいろんな趣味に取り組んでみたり、本を読んだり、美術館に行ったり、旅をしたり、映画を見たりと、一見無駄に思えるような「大好きなもの」をたくさん追いかけていました。
自分が心の中や部屋の中に集めていた、「きれいなもの」や「だいすきなもの」が、今全部役に立っています。
それが将来役に立つなんて思わず、大好きだから集めていたのですが、まるで今のために用意していたみたいです。
そして、以前絵を描いていたことも、事務の仕事をしていたことも、勉強したことも、いろんな経験が全部、今とても役に立っています。
だからいろんな物事は理由があって起こるのだと思います。

結果的に今、自分が昔抱いた夢の場所以上に幸せな夢の中にいます。
だから本当に、挫折は未来の幸せのためにある、そう思います。
挫折はチャンスとして、生かすことができるんです。

どんな人にも、その時その時の、「最高の環境」が用意されているのだと思うのです。
そこでどうがんばるかは自分にかかっていて、その中でがんばった分だけの未来がやってきます。
「今」は常に、過去の自分の努力の結晶であり、証明書であり、よりよい未来のための滑走路なんです。

chikaさんの今は、とても大変なことが多いと思うのですが、そんな中でもぜひ、自分が心からやりたいと思うこと、大好きなことに、一生懸命取り組んでみてください。

心からの本気で取り組んだことはすべて、一生の財産となって、自分の中に残ります。
誠実に何かに取り組めば取り組むほど、財産は増えていきます。

その時その時に必要なこと、学んでおかなければならないこと、乗り越えておかなくてはならないことが誰にでも用意されていて、それにどんなふうに対処するかで未来は変わってきます。

人はそれぞれ、果たしている役割はみんな違っていて、それぞれが「自分の持ち場」と「今やるべき仕事」を与えられているのだと思います。
今、与えられている役割に感謝して、素直に受け止め、自分ができる努力をする。
それがまた次の役割へとつながります。

純粋な心で、一生懸命努力して得たものは、それが知識でも技術でもなんでも、将来必ず、役に立つ時がやってくるものだと思います。
他の人の幸せのためにも役にたったり、他の方の道を照らすために輝く星になったりする。
世の中をすこしでも良い場所にすることができます。

自分に本当に向いていること、自分のよいところって、自分ではなかなかわからないものですが、それを教えてくれるのは、他の人なんです。

自分の才能は、自分の家の庭になっているイチジクみたいなもの。
自分にとっては普通だから、価値があるとはそれほど思わないけれど、人から見たら貴重なものなのです。
わたしも自分のつくる作品がいいものなのだって、他の人から教えられなかったらわからなかった。

自分の才能を気付かせてくださるのも他の人、自分に仕事をくださるのも他の人、自分がしたことを喜んでくださるのも他の人。
他の人がいてはじめて、「自分」という存在が何なのかがわかるのです。
だから本当に有難い存在なのです。

他の人の幸せの役に立つことで、自分もやっていて幸せに思えることを探してみてください。
それが未来につながります。
自分の未来があるのは、「自分のすることを喜んでくれる人と人の間」なんです。

わたしがみつけた、幸せになる魔法の言葉をお伝えしますね。

つらいなと思った時や、悲しいことがあった時、

「わたし、幸せなんだ」

と思ったり、口に出して言ってみてください。
そうしたら、今の自分が幸せなんだってわかるような、いろんなことが浮かんできます。

今夜食べるごはんがあることや、優しい友達がいること、窓からきれいな青空がのぞいていることなど、普段気付かないだけで、幸せのもとはいつでもまわり中にあります。

いつも物事のいい面に注意を向けるようにしてみてください。
そうしたら、いいことがどんどん起こってきます。
よくないことに注意を向けたら、よくないことが起こってきますので、気をつけて。

人がどう思うかを気にしないこと。
人からどう思われるかは、自分自身の幸せとは全く関係なくて、自分の幸せがあるのは、自分の心の中だけなのです。
本当の幸せは、他の人には決して見えない、それぞれの心の中にあるものなので、人からどう見えるかを気にしていると、自分の本当の幸せからはずれていってしまいます。

「Climb Every Mountain」は本当にいい曲で、映画の中でのシーンも大好きですが、人生も歌詞の内容と同じだと思うのです。
なぜなら、出会った山に登らない自由もあるからです。
山に登るのは、平地を行くよりもはるかに大変で、時間もかかります。
だけど、それだけ豊かな経験が必ず残ります。
自分も本当に、出会ったすべての山に登るようにがんばったんですけど、それが今の仕事につながったのだと思っています。

ぜひ、本をいっぱい読んだり、芸術作品や美しいものにたくさん触れてくださいね。
なぜなら、chikaさんは今、心がとても揺れる時期にいらっしゃるからです。
心が揺れる時期は、よりたくさんの刺激を吸収できるんです。
わたしも、いろんなことのベースになっているのが、中学生から大学生くらいまでの間に読んだ本や雑誌、音楽、映画や、いろいろな経験なのです。

大好きなことの中で、地道な努力、自分にしかわからない努力を、こつこつと続けてみてください。
そのうち、その努力が普通のことになってきて、それがchikaさんを支える力になります。

今より幸せになろうと思ったら、今の自分を変えないといけません。
最初は無理があると思えたり、大変かもしれませんが、変える努力を続けてみてください。
努力しているのだということを忘れたころ、それが本当の自分になっています。

将来、chikaさんがふと今の自分を振り返る機会があった時に、
「あの頃は大変だったけど、あの大変だった時があるから、今の自分の幸せががある。」
そう思える時が必ずやってきます。

生き方にも人生にも正解はなくて、自分が幸せに悔いなく生きたかということが大事なのだと思います。

そして、生きているうちにどれだけ、他の人の人生や心を輝かせるものを生み出すことができるか。
そこに、一人ひとりの人生のいちばん大事な部分がつまっていると思うのです。
芸術作品でもいいし、お料理でもいいし、言葉でも、なんでもいいのです。

自分が光を生み出す存在になること。
そうなれれば理想だと思うのです。

最後に、お役に立てそうなわたしのブログの記事を載せておきますね。

アンジェラ・アキ 「手紙」
カンブリア宮殿 佐藤芳之さん「自分を生かし切れ その気になれば何でもできる」
村上龍講演会
矢沢永吉さん 「YES MY LOVE」と『成りあがり』
ニュースレター"Ca・et・La(サエラ)"連載エッセイ

わたしが子供のころから大好きな、ジーン・ポーターの「リンバロストの乙女」という本があり、こちらもおすすめです。
あと、エレナ・ポーターの「少女パレアナ」もおすすめです。

長くなってごめんなさい。。でも書いていたら、どんどん書きたいことが出てきて、結局こんな長さになってしまいました(>_<)。
chikaさんがコメントをくださって、わたしもこうやって自分を振り返るいい機会をいただき感謝です。
ありがとうございました!
がんばりましょうね。p(^-^)q
by songsforthejetset | 2011-10-17 02:52 | 幸せのヒント
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