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大晦日

いよいよ大晦日です。今年も早かった・・・。
毎年思いますが、色々なことがあった忙しい1年でした。

なんだかこの大晦日から新年にかけての1日って、ドラマチックな気がしてわくわくします。

今年のジルベスタ-・コンサートは第九だそうです!
第九は大好きな曲です。
オケで演奏に参加させていただいたことがあり、その時に、第九がどういう意味を持った交響曲なのか知って、とても感動しました。

第九は第4楽章まであって、合唱が登場するのは第4楽章になってからです。
第1楽章から第3楽章までは、美しいベートーヴェンの交響曲が続きます。

しかし、第4楽章に入ったところで、バリトンのソロがベートーヴェンの作った歌詞を歌います。

 おお、友よこの調べではない!
 もっと快い、喜びに満ちた調べに声を共にあわせよう。

そして、シラー作の『歓喜に寄せて』の詩が続きます。

 歓喜よ、美しい神々の花火よ、天上の楽園からの乙女よ!
 我らは(炎を飲むがごとき)情熱にあふれ、
 あなたの聖なる場所に足を踏み入れる。
 
 あなたの魔力は時流が厳しく切り離したものをも再び結び合わせ、
 あなたの柔らかい翼が留まる所で、全ての人は兄弟となる。

 大いなることに成功し、誰かの友となり、
 優しき伴侶を得た人は歓喜の声に唱和せよ!

 そうだ!この地上でただ一つ、
 魂しか”自分のもの”と呼ぶことが出来ない者でも!
 そして、出来なかった者は、この集いから泣きながら立ち去れ!

 万物は自然の乳房から歓喜を飲み、
 全ての善人も全ての悪人もバラの小道をたどる

 自然は我々に接吻と、ワインと、死の試練を受けた友を与えた。
 虫けらであろうとも快楽が与えられ、天使ケルビムが神の前に立つ。

 喜ばしく!太陽が広大な天を駆けてゆくように、
 兄弟たちよ、君たちの道を駆けろ、勝利に向かう英雄のように楽しく。

 抱き合え、幾百万の人々よ!この接吻を全世界へ!
 兄弟よ!星たちの彼方に愛する父(神)が住んでいるに違いない。

 ひれ伏すか、幾百万の人々よ? 創造主を予感するか、世界よ?
 星たちの彼方に創造主を求めよ!
 星たちの彼方に、彼(神)が住んでいるに違いない。

         (訳:「サントリー・一万人の第九」より)

すごく綺麗な歌詞とメロディーで、花火が上がり続けるような華やかなフィナーレです。
意味を知ってからは、ほんとに特別な曲として大好きです。

要するに「古い因習に囚われず、みんな仲良く、人生を楽しんで精一杯生きよう」ということなのだと思います。

日本では、年末のイメージが強い第九ですが、欧米では広く演奏されます。
特に印象的だったのは、ベルリンの壁崩壊後に、バーンスタインの指揮で、東西融和の象徴として演奏された第九です。

日本で初演されたのは、徳島のドイツ人捕虜収容所だったそうですが、そこでは捕虜と収容所や地元の人々がとても友好的な人間関係が築いていたので、捕虜たちからプレゼントとして演奏されたそうです。

来年が、この曲に象徴されるような、融和の年になったらいいですね。

今年も良い年でした。
来年ももっと良い年でありますように!!
皆さんもよいお年をお迎えください。
by songsforthejetset | 2005-12-31 16:36 | 音楽
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