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「RENT」

今日は仕事のあと、図書館によって、エンさんのお店で牛バラ丼(おいし~♪)をいただいて、シネマクレールで「RENT」を観てきました。

「RENT」は、ミュージカルを観てとてもよかったという話をよく聞くので、内容が重い(HIV、ドラッグ、同性愛etc.)ながら一度観ておきたかった。

プッチーニの「ラ・ボエーム」を下敷きにしているそうなのですが、雰囲気はずいぶん違います。
いろいろと問題を抱えた主人公たちの、必死に人生を生きている姿は、確かに若者の共感を呼ぶだろうけど・・・。

私は主人公たちにはあまり共感できなかった。
ドラッグ中毒や多数の相手との性交渉でHIVになる前に、もっと人生の大切さに気がつくべきなんじゃないの?と思いました。
根本的に何か間違っている感じがした。

「RENT」は主人公たちが払えない「家賃」のことですが、1年間家賃を滞納して、強制退去のビラを貼られて、
「家賃なんか、払うもんか!」
と歌う歌があったりして、自分勝手で呆れてしまった。

それで「芸術家の人生、万歳!」って歌われても・・・。
この前みた「ハイジ」の予告編の方がよっぽど泣けました。

でも、曲や歌詞自体はすごくよかった。

1989年頃が舞台ということもあって、ローリー・アンダーソンみたいなパフォーマンスや、M.C.ハマー調の曲が出てきて、なんとも懐かしい部分もありましたが(笑)。

冒頭で歌われる"Seasons of love"がやっぱり一番よかった。

「52万5600分という時間
 あなたはどうやって1年を数えますか?
 太陽の光?夕暮れ?真夜中の数?
 朝のコーヒー?センチやキロの単位?
 笑った数?喧嘩した数?
 愛で1年を数えましょう」

っていう歌詞です。

あと、タイトルがわからないけど、

「後悔していたら、人生を逃してしまう
 過去も未来もない、あるのは"今"だけ
 だから今この瞬間を大切に生きよう」

っていう内容の歌詞も印象的でした。

一年は52万5600分、こうしている間にもどんどん時間はすぎていて、みんな意識しないうちに人生の終点に向かって進んでいて、
それは30年後かもしれないし、1時間後かもしれない。

大災害や不慮の事故で亡くなった人たちは、その前に摂った食事が、自分の人生最後の食事になるとは夢にも思っていなかったはず。

何の本で読んだか憶えていないけれど、忘れられない一節があります。

「あなたが適当に過ごした"今日"は、
 昨日亡くなった誰かがあんなにも生きたいと願った"明日"」

というのだけど、「RENT」のテーマもこれに近いものがありました。

映画のあと、館長の浜田さんとお話するのがいつも楽しみです。
映画ファンのための上映会からはじまって、今や立派な映画館になったシネマ・クレール。
岡山にいながら質の高い映画が観られるのは、ほんとにスタッフの方々のご尽力の賜物です。
観たい映画がいっぱいあって、困るのですが。。。
by songsforthejetset | 2006-06-24 17:21 | 映画
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