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光の種をまく


今年もあと数時間。
毎年思いますが、あっという間でしたね。
本当に、年々時間が過ぎるのが早くなる印象です。

聖路加第二画廊での作品展にお越しくださった皆様、本当にありがとうございました!
とても遠くからお越しくださった方も何名かいらっしゃり、本当に感謝でした。
いつもにまして、たくさんの感慨深い出来事があった作品展でした。

聖路加画廊は、キリスト教を母体としている聖路加国際病院の中にあるということもあって、自分にとっては本当に特別な場所で、大好きなのです。
作品展をするたび、必ず印象深い出来事が起こり、自分が作品を制作していくことの大切さを教えていただいている気がします。

考えてみれば、2009年にジュエリー作家として独立してから、ことしで10年。
同じ年の1月から、ツールアシストのニュースレターに毎月書かせていただいているエッセイも、気づけば今年で10年になりました。
つい昨日のようでもあり、あっという間でしたが、作品を喜んでくださる方の思いに支えていただいた10年でした。

作家の方にもいろいろなタイプがあって、純粋に「とにかく作るのが好き!」という方もいらっしゃると思うのですが、わたしはの場合は、「喜ばれて、必要とされるからつくる」という気持ちの方が大きいのです。
もちろんつくるのも好きですが、割合で言うと、圧倒的に「喜んでくださる方がいらっしゃるからつくる」の方が大きいです。
作品展や販売会をするたび、いつもそのことを気づかせていただく出来事があり、本当に作っていてよかったと思うたび、作り続けていくことの大切さを教えていただいているような気がします。

作品展の期間を通じてずっと、わたしはなぜ作品をつくっているんだろう?と考えていて、思い当たったのは、
「他の人にとって、光になるものをつくりたい」
ということ。

わたしの作品を喜んでくださる方は、作品の中にある光を求めてくださっているのだと感じることが多く、作品自体だったり、タイトルだったり、文章だったりに、その方が必要とされている光があるのだと思うのです。
自分は普通につくっていて、そう意識しているわけではないけれど、それが人の役に立つのなら本当に嬉しい。

他の方の光になるものを生み出して、それを喜んでくださった方から光をいただいて、それをまた作品の中に生かす。
光の循環。
それが自分がやっていきたいことなのだと思います。

自分にとっての自己表現が、誰かにとっての光になる。
癒しであったり、灯りであったり、励ましであったり。
それを必要としてくださる方が必ずいらっしゃるということを、この10年の間に繰り返し教えていただいたように思います。

光を集めて、光をつくる。
そしてまた光をいただく。

病院に関わらせていただく活動を通じて、いつも感じるのは、命は光だということ。
喜びや愛もそう。

喜びは光、愛は光、命は光。
そういった自分の実感が、作品に反映されているのだと思います。

わたしにとって、作品は自分の日常の中から生まれてくるものなので、さまざまな経験をすることが大切だと思っています。
いろんな場所でいろんな経験をすると、そこで得られる知識と感情の揺れが、新しい作品につながっていく。
作品はすべて、わたしのかけらのようなもので、光の種です。

いま10年間を振り返って、この10年間でやってきたことは、きっと「光の種をまく」ということなのだと思っています。
自分が作品をつくれば、それが誰かの光になってゆく。
そこからまた光をいただく。
本当に幸せなことです。

自分のブランド名に「リュミエール(光)」とつけた時には、こんな風に広がっていくとは想像もしていませんでしたが、わたしの作品を必要としてくださる方がいらっしゃる限り、これからも作品を作り続けていこうと思っています。
わたしの作品を喜んでくださる皆様、本当にありがとうございます。
支えてくださっている方々、応援してくださっている方々、皆様に心からの感謝を伝えます。

いま、大好きな第九が流れています。
冒頭の歌詞が特に好き。

 喜びよ、美しい神々の火花よ、
 楽園の娘よ
 
2020年も光にあふれた年でありますよう、心よりお祈りいたしております。
どうぞ良い新年をお迎えください。






by songsforthejetset | 2019-12-31 21:24 | つれづれ
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