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「ふたりのベロニカ」と「Respect 川本喜八郎」

おとといシネマクレールに「ふたりのベロニカ」を観に行ってきました。
わたしが素敵だなあと思っている人がおすすめの映画なので、前からすごく観たかった。

まったく同じ時に、ポーランドとフランスに生まれた、見た目もそっくりで、同じベロニカという名前をもつ、2人の女の子のお話です。

監督は、クシシュトフ・キエシェロフスキ(発音しにくい・・・)。
どっぷりヨーロッパ的世界にひたれました。
15年前の映画なんだけど、こういう作品は古くならないんですね。
久々にヨーロッパ映画を観たなあという感じ。

娯楽的な意味合いの強いハリウッド映画は、まるでファミレスかコンビニのごはんみたいに、誰にでも楽しくておいしくてわかりやすい、単純に楽しめるものだけど、ヨーロッパ映画は、旅先で入った居酒屋のなんだかわからない食材をつかった料理みたいに、とてもリアルな生活感と独特の味が感じられて、そこが好きなところです。

今回の「ふたりのベロニカ」は、北海道ではじめて食べたホヤのお造りくらい独特な映画でした。。。
またはフランスの田舎の農家で作っている何だかわからないチーズとか。

濃密な空気感と、メランコリックな映像と、不思議な脚本。
自分も映画の中にいるような気分で観てて、集中しすぎて気分が悪くなったくらい。
深く深く自分の中になにかが残った映画でした。

観終った後で館長さんから、川本喜八郎がスゴイ!との大プッシュを受けて、まったく観る予定にしてなかったのだけど、観てみようかな~?と今日も行ってきました(笑)。

NHKの「三国志」がいちばん有名だと思うけど、今回の「Respect」は昔の短編作品をまとめたものです。
CMあり、切り絵ありなんですが、やっぱり人形自体がスゴイ!!

能や文楽のように、角度やライティングでまったく表情が変わってしまうし、お姫様なんて、本当に気高くて可憐で、生きてるみたいでした。。。
チェコのイジー・トルンカ(川本喜八郎のお師匠さん)のスタジオで撮影されていたので、魔法に磨きがかかってたのかもしれません。
決して子供に向かないパペット・アニメーションですが(笑)、美しかった。

パペットな気分なので、図書館でトルンカの「チェコの古代伝説」のビデオを借りてきました。
見比べてみよう♪
by songsforthejetset | 2006-08-03 00:41 | 映画
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