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終戦記念日

いろいろと騒がしかった今年の終戦記念日ですね。

政治的な都合や理由はどうあれ、亡くなった方を尊ぶのは大切なことだと思います。
特に戦争っていう、自分で抗うことのできない運命に巻き込まれて、命を落とすという悲劇に遭われた方だったらなおのことです。

自分がはじめたわけじゃないんですから。。。

考えてみれば、いま65歳くらいから上の方って、全員「戦争の記憶」を持っていらっしゃるのです。
ご年配の方にお話をお伺いしたら、皆さん、

「焼夷弾をよけて炎の中を走って逃げた」
「隣近所が全部焼けてしまってなんにもなくなった」
「何にも食べるものがなかった」

って言う経験を例外なくお持ちです。。。
私達からしたら想像もつかない経験の中を、生き抜いてこられたんだなあって感動します。
今はヨボヨボのおじいちゃんでも、ランボーばりの戦争体験をお持ちだったりします。

皆さんあまり「思い出したくないこと」なので、普通自分の家族くらいにしかお話されないみたいですが、ほんとすごいと思います。
そういう話こそ、次の世代に正しく語り伝えていくべき話ではないでしょうか。。。

今の小学生も、戦争の物語が読書感想文の選定図書になっているのかな?
私が子供の頃は、『ふたりのイーダ』、『ガラスのうさぎ』のような、戦争文学をたくさん読んだ記憶があります。

戦争って絶対嫌だと思った。

松谷みよ子さんの『ふたりのイーダ』なんて、ほんとに深い本で、大人になった今読み返しても、全く違った視点から感動できる名作です。

大人になってから読んだ戦争の本では、辺見じゅんさんの『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が特に印象深いです。
シベリアの収容所の中に抑留され、亡くなった山本幡男さんが書いた遺書を、仲間たちが届けるお話です。

といってもただ届けるのではなく、それは7人の仲間が4500字に及ぶ遺書全文を「暗記」するという考えられない状態で届けられたのです。
なぜかというと、抑留生活から解放される際には、文字にしたものは一切持ち帰ることができなかったからです。

仲間の死に際して、その遺書を託された仲間たちが、それぞれ手分けして全文を一字一句「暗記」し、想像を絶する困難を経て日本に生還し、終戦から12年後、遺族の元に「遺書」を届けました。

またその文章がほんとうに名文なのです。
特に胸を打つのが、幼い4人の子供達に宛てた「遺書」です。

「最後に勝つのは道義であり、誠であり、まごころである。」

と説く父親の遺書は、人間とはこんなにも立派で、深い愛情を持つことができる存在なのだと、心から感動せずにはいられない文章です。
私は読むたびに泣いてしまいます。。。

あと、同じ辺見じゅんさんの本で『昭和の遺書』というのもあり、こちらも胸を打たれる名文ばかりです。
戦場で死と隣り合わせにありながら、家族を思う気持ちを綴った文章は、上手下手に関係なく読む人の胸を打ちます。

ほんとにみんな、「他人の都合」に巻き込まれて命を落とした方ばかりです。。。

戦争って、実際に始めた人たちは安全なところにいて、ただ「そこに住んでる」人たちが、実際に面識もない相手を憎んで、殺しあうように仕向けられているもののような気がします。

自然も人も芸術も、美しいものが壊されてしまう。
ほんとに無益なことです。

この際いっそ、戦争のやり方を劇的に方向転換させるっていうのはどうでしょう??

戦うのは一般の方たちではなくって、実際に戦争の計画を立てている、各国の政府要人の皆さんです。
武器や爆弾で殺し合うのではなく、「勝敗」を決定する、あるとあらゆることで競っていただきます。

オリンピックのような運動競技や、世界各国のゲーム、いろんな科目のテストやクイズもあります。
じゃんけんや缶けり、騎馬戦、パン食い競争とかもあります。
競技期間は相当長いです。

でそれをTVで全世界に放送。
ワールドカップより絶対盛り上がります。

得た収益は、その半分を、後進国の貧困や病気で苦しむ人たちの生活の充実と、教育にあてます。
残り半分を、豊かな国には少なく、そうでない国には多く傾斜配分します。

絶対視聴率取れるわ。。。

小泉内閣とブッシュ政権のつなひきとか。
ライス国務長官とビンラディンのオセロ対決とか。
アタック25で、回答者がブッシュ、ビンラディン、金主席、プーチンとか、間違いなく面白そうじゃないですか??
みのさんに、「ファイナルアンサー???」って言われてるブッシュとか(笑)。

平和的に「戦う」方法って、いろいろあると思うのです。
そういう方向に世界が向かっていったらよいですね。
by songsforthejetset | 2006-08-15 22:13 | つれづれ
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