先日ルネスホールで開催された、「ルネスの昼をあそぶ」に参加してきました。
チラシが劇的に綺麗だったので、どんなイベントか楽しみにしてました。 このイベントは、ハンディキャップを持った方の芸術表現の可能性を引き出す活動をされている「ハート・アート・おかやま」と、インプロヴィゼーション(即興的に行われる舞台芸術、音楽、アートなど)の活動をされている「インプロ×おかやま」のコラボレーションです。 ワークショップって参加したことなかったので、何するの??って、企画した知人に聞いてみたところ、参加したら絶対楽しい!という返事が返ってきました。 それにまだ100人集まっていないと聞いたので、じゃあって参加することにしました。 ルネスホールは、大正11年に建設された、古代ギリシャ様式の旧日本銀行の建物の内部を、オシャレに改装してできたホールなのです。 中のカフェにお友達がいるので、おしゃべりしに行ったり、デザイン関係の雑誌を読ませていただきに私が出没する場所です。 行ってみたら、ホールの椅子が片付けられて、たくさんの人が集まっていました。 誰か知ってる人がいるかな?と思っていたけど、誰も知り合いがいなさそうです。 今までご一緒したことがない方たちばかりみたい。 ちょっと不安。。 そうこうしているうちに、歌島昌智さんのワークショップがはじまりました! 内容はこんな感じ。 1.ホールの中をぐるぐる歩き回って、どんな場所か、どんな人がいるのか眺めてみる。 2.出あった人と握手して、あいさつをする。 3.「じゃんけんで何を出したか」や「血液型」など、歌島さんが出す指示によって、それぞれのグループに分かれる速さを競う。 4.「朝必ず飲むもの」という、人それぞれ違うものについて、即座に仲間探しをしてグループに分かれる速さを競う。 5.ペアをつくって、片方が出すメロディーにもう片方がハモる。 6.また別の人とペアをつくって、片方の動きをもう片方がまねて動く。 7.また別の人とペアをつくって、「いちご」「ショートケーキ」、「チョコレート」「パフェ」といった、2つに分かれる合言葉を設定し、別れる。目をつぶり、声を出さずに手を体の前に出して歩き、ぶつかった人と合言葉を言い合い、自分のペアが見つかるまで続ける。 8.全員で声を出して、ハーモニーを合わせてみる。 最初はもう恥ずかしくっていちいち照れてたのですが、きっとみんな恥ずかしいに違いない。。ということに気づいて、途中から楽しくなってきました。 なんでも楽しんだ方が楽しいし、楽しんでたら楽しくなってくるのです。 (そんなCMありましたね♪) いちばん面白かったのは、7のワークショップでした。 私たちは「梅」「茶漬け」で、私が「梅」パートだったのですが、真っ暗な中探しても探しても出会うのは「ヨーグルト」や「ジャム」や「茶(←惜しい)」とかで、いつまでたっても自分の相手に会えなくって、(もう絶対無理かも。。)って困って泣きそうでした。 だから、やっと相手に会えたときは、 「いたぁ~(T▽T)!!」ってほんと大感激でした。 半分の人がウロウロしている間、残り半分の人は周りを囲んで、人がいない方向に行ってしまいそうな人を軌道修正してあげます。 見ているほうも、自分の相手とめぐり会うった時の、2人の嬉しそうな顔を見るのがとても楽しかった。 最後に残ったのが男女のペアだったのですが、みんなが見守る中、広い空間をさまよって、やっと相手にたどり着いて、合言葉を言って自分の相手とわかって大感激!っていう一連の流れは、見ている側もドラマティックで感激しました。 それを見ていて、人との出会いも、こういったものなのかもしれないなあって思いました。 自分は迷ったり悩んだり、傍から見てもウロウロしてるみたいに見えていても、自分と通じる合言葉を持った人がちゃんとどこかにいて、いつかめぐり会って感激することがあるのかなあって。 そのためには、合言葉は”誰にでも通じる簡単なもの”の方が、ペアになりやすいんでし ょうね。 「りんご」、「ケーキ」、「スパゲテッティー」、「チーズ」、「おにぎり」、「ゼリー」とかだと、本来の自分の相手と同じ合言葉を持っている人もたくさんいるし、別の言葉とでもペアになれたりします。 私も途中「海苔巻」や「サワー」に出会って、(この人でもいいじゃん!!)って何回思ったか。。 (このゲームでは、本来の自分の相手とでないといけませんが。) 相手を見つけてペアになった後でも、他にくっつくことが可能な相手がたくさんいるので、一旦ペアを解消して、新しくペアを見つけることも可能です。 だけど、“マニアックであまり通じない”、「ジュヴレ」「シャンベルタン」とか「カトル」「カール」とか「フルム」「ダンベール」なんていう合言葉を持っている人は、本来の自分の相手とめぐり合うまで、延々探し続けないといけません。 そのかわり、出会ったときの感動は相当なものだろうし、自分の相手以上にしっくりくる相手が他にはずいないので、ジグソーパズルのようにぴったりはまるんじゃないかと思います。 私は「いちご」に憧れてる「ラプサン」みたいなもので、「いちご」にはなれないし、相手も「ジュース」や「ケーキ」ではなく、「スーション」でないとだめなんだなあって思いました。 こんなところで真理を発見してしまった。。 話が脱線。 こうやって書いてみると、このワークショップは、まず人と「出会い」、言葉を交わすことによって「知り合い」、同じグループの「仲間をつくり」、他人の個性に「共感」し、さらに1対1の「ペアをつくって」、全体に「融和」するといった、社会の成り立ちをたどっていたんだなあって思いました。 そうだったのか。。 あと、「何が飛び出すかわからない指示にみんなでチャレンジする」っていうことで、参加者の中に一体感みたいなものが生まれていて、これはその後の"Big Bill ワークショップ"という共同作業にとても有効だったと思います。 "Big Bill ワークショップ" ここが「ルネス銀行」という設定で、頭取からみんなに紙幣「100万ルネス」が配られます。 人物は現頭取のおじいさん・ルネス太郎です(笑)。 全員の分「1億ルネス」を使って、あらかじめ下絵が書いてある巨大な紙にモザイクのように貼っていき、でっかいお札のタペストリーをつくります。 紙は分割されていて、5~8人のグループで作業を進めていきます。 お隣の色や質感ものぞき見ながら、でもやっぱりグループで特色がすごく出ていて、面白かった。 ちぎる・重ねる・折る・丸める・寄りあわせる、などの技法を駆使してできあがったお札は、お花畑のように床一面に広がる大きさです。 カーペットにしか見えないかもしれませんが。。 ほんとすごく楽しくって、すてきな方たちともたくさん出会えたし、いろいろな発見もありました。 普段顔を出さないイベントにも、参加してみることは大事だなあって思った1日でした☆
by songsforthejetset
| 2007-04-02 20:04
| 芸術いろいろ
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