2006年 11月 30日 ( 1 )

村上龍講演会


昨日はママカリフォーラムで村上龍さんの講演会がありました!
ポスターで見てめっちゃ期待してた。
5時半開場のところ、友達の分も早く席をとっとかねば!って5時過ぎに会場に着きました。
わ~、さすがもう人が待ってる~。
さすが有名人です。。

係の方が並んでくださいって言われて、みんな並びはじめたと思いきや、なんと!手に皆さんハガキを持ってらっしゃるではありませんか。
え?と思って係の方に尋ねてみたら、なんと事前に申込みが必要だったとのこと・・・。
知らなかったー!!私ったらバカ・・・(T_T)。

って思ってると、すぐ隣にいたおばさまが、
「一人来なくてハガキが余ってるから差し上げますよ。」
って、ハガキをくださったんです!

わ~ん、また見ず知らずの方に助けられました~。
ありがとうございます(;_;)。

でも後からくる友達の分がない(T_T)。
とりあえず係の方に訳を話してみたところ、開場間際になって会場がいっぱいでなかったら、入っていただいても良いとのことでした。
ありがとうございます~!

とりあえず会場に入って、席は確保したものの(一応隣に友達の分も・・・)、友達にこのことを報告せねば!って外で携帯をかけたけどなかなかつながらず。。
会場の外の3人掛けのソファーに座って、通る人たちの中にいないかな?って探してました。

右隣にスタッフらしき方が座られてたので、話し掛けてみたら、スタッフではなくOHKの方でした。
事の顛末をお話したら、無料のイベントは実際に来ない方もたくさんいらっしゃるので、大丈夫ですよ!って励まして下さったので、すごい嬉しかったです。。

左隣に座ってらした素敵な女性の方から、「もしかして○学部(昔の職場)の方ではないですか?」って声をかけられました!
なんか覚えててくださったそうです。ハズカシイ///。
この方からも、お友達入れたらいいですね!ってあたたかい言葉をいただきました。。

そうこうしてるうちに、講演直前に友達が無事到着して、空席があったので中に入れていただけました!
よかった~(T▽T)。

そんなこんなで講演開始です。
村上龍さんが拍手と共に登場!TVといっしょだ~(笑)。
しかし講演じゃなくって、司会のお姉さんとの対談でした。
ちょっと残念。。

自然体というか素な龍さんと、ステレオタイプな司会のお姉さんの会話が妙に噛みあっていなくて、あまりの不自然さに場内もどうしてよいやらとりあえず失笑、ってなったほどにある意味ヒヤヒヤな対談でした(笑)。

最初はあんまりノッてなかった風に見える龍さんでしたが、だんだん言葉がはずんできて、いいお話いっぱいされてました。
メモるの忙しかった。
対談の中での龍さん語録を一応まとめてみました。
長いです(笑)。

演題は、"『13歳のハローワーク』が伝える仕事・人生とは"

・バブル以降、「どう生きるか」が大切になってきた。
資格を取りたい、自分のスキルを上げたいという人はいっぱいいる。
昔は職業を選ぶ選択肢も少なかったし、その人の境遇で大体進路が自然に決まっていった。
自分の進路を自分で考えなくてよかった。
エレベーターみたいに自動的に上がっていけて、その先に夢が描けた。

・貧しさから豊かになっていく状態は、差はあっても皆ハッピー。
自分が子供の頃は、電気洗濯機が家に来ただけで、家族が半年くらい明るかった。
でも、日本全体に同じようなハッピーが訪れる高度経済成長の頃のような、"大変だけど一歩一歩ハッピーになる"という状態はもう来ない。

なぜかというと、今が昔と比べて圧倒的にいい時代だから。
昔は世の中が暗くて、高度経済成長の頃まで、江戸時代とあんまり変わらないくらいの暮らし方をしていた。
それに大人だって、先生が生徒を木刀で殴ったりと、昔のほうがとんでもなかった。

今の時代は充分明るくて豊か。
でも、豊かさが飽和状態になってくると、世の中が良く無くなる。

・アメリカでは12歳以下はベビーシッターにみてもらう存在。13歳になるとベビーシッターのアルバイトをする。
子供と大人の中間の世界の入り口=13歳

・社会の多くの人が気づかないゆがみ、ひずみに、真っ先に子供や若い人が気づく。
子供や若い人には、希望が絶対必要。
10年後、20年後に自分が今より良くならないかもしれないという思いを、その世代が無意識に持てば、世の中が悪い方向へ向かう。

・伝えるべき言葉を持っていない人たち(例えばニートやひきこもり)の信号をキャッチして、それを社会に伝える必要があると感じたら小説にする。

・よくありがちな「やりたいことがないんだけど、どうすればいいですか?」
という質問は、他人が答えなくていい。
そんな質問が社会から消滅しないといけない。
"やりたいことがある人が、ない人より有利"という常識が社会の隅々まで浸透すれば、社会は良くなる。
「やりたいことがない」という人には、本人の甘えでもあるので、相手をしない。

・あんまり他人や、他人が書いた本に期待しないほうがいい。自分も期待しない方。
やるかどうかを見ていればいい訳で、やったら拍手してあげて、やらなかったら評価を下げればいい。政治家とかの偉い人には特に。
他人に対して勝手に思い込んで期待する人もいて、それは一種の甘え。

・自分に子供が生まれても、自分の子供時代のことを考えると、「こんなことはしない」「こんなことはする」というのは大体想像がつくので、あれこれ言わなかった。
自分が子供時代に、親にされて楽しかったことを自分の子供にもして、嫌だったことをしなかった。

・インターネットは、その国に「民主主義」と「ある程度の知識」と「豊かさ」がないとゆきわたらないメディア。
儲かると思って始めた、自分がやっているメールマガジンは全く儲からない。

でも、伊藤穰一さん(日本で最初にインターネットのHPを作った人)から、
「インターネットの世界は儲からない。でもプロフィット(お金)はなくても、村上龍のバリュー(価値)は上がっている。」
と言われた。

プロフィット(お金)の格差が、日本で広がっている。
この世の半分は、どこまでもお金持ちに有利になっている。
今の日本の価値基準はお金だけではない。

でも、「じゃあ、何?」っていうことを聞かれたときに、それを子供に正しく伝えられる大人はとても少ない。

"人の信頼"は絶対お金で買えない。→バリュー(価値)
今一番大事だと思っているのは、
「プロフィット(お金)ではなくバリュー(価値)が大事だということを、若い世代に伝えていかないといけない」
ということ。

これからは地域が大切になってくる。
昔はどこの町内にも、おせっかいと紙一重の"バリューの高い人"がいた。
これからも、家族・町内・職場といった小さい単位のエリアの中で、自分のバリューを上げられる人が大切になってくる。
それが何なのか、一人一人が考えていく過程で、「お金でない価値観」が出てくる。
(でもお金儲けをする人もいていい。)
一人一人が小さな社会で自分のバリューを上げていく努力をすることで、それが子供たちに伝わる。
そういった新しいパラダイムが浸透していけばいい。社会が変わらなくていい。

・勝ち組、負け組という言葉は嫌い。組じゃなくって個人だから。

・「『カンブリア宮殿』に出演されて、いかがですか?」っていう質問には、
「恥かしいだけっすね。」

「一番印象に残った人は?」
"金丸信を落とした"元東京地検特捜部長のクマザキさん。
全身全霊で犯人と対峙するということをずっとやってきた人なので、そういうオーラが染み付いている。
話をしていると、自分が何もしてなくても自白しそうになった(笑)。

番組を通じて「成功した企業人」にずっと会っている。
でも、彼らが"なんで成功したのか"を伝えることが難しい。
よく言われる「きっかけ」「苦労」「秘訣」は、ない。

「努力」と「こつこつと何かを考えるようなこと」をずっと続けてきた人ばっかり。
だから伝わりにくい。
どうするか考えたら、それを実行して、また考えて、身もフタもなく実行する。
それしか成功の秘訣はない。

失敗する人は努力不足。
成功した人は努力した。
当たり前のこと。
「どうすれば成功するか」を大人は若い人や子供に伝えないといけない。
でも、なかなかできない。

今の日本には、「人生の成功者」っていう定義がない。
何が「成功」か社会がわかっていない。
だから、子供がどこに向かって行っていいかわからない。
大学生くらいの若者に、「成功とは何か」を問いつめていくと、結局具体的な「成功のイメージ」を持っていない。
目標がないのに、「人生の失敗者になってもいいのか?」という問いをつきつけられている。

・「村上さんが考える「人生の成功者」とは?」
「この仕事が自分に向いてたな、と思える仕事である程度生活していけていて、信頼関係のある小さな共同体(家族でなくてもよい)を持っている人。」

・会場からの「子供を教育する大人の目を開かせるいい方法はないでしょうか?」
という質問に対しては、
「ない。」

・会場からの「自分の子供が大きくなって、仕事から離れたら、何にモチベーションを感じたらいいでしょうか?」
と言う質問に、
「モチベーションは持とうと思って持てるものじゃない。言葉じゃなくて、一番人間の深い部分でやりとりをしているもの。前頭葉の下の部分がつかさどっている。でも、あなたは声にハリがあるから大丈夫(笑)」

・「子供は良いことばっかりは考えない存在だけど、やることや目標があれば、よそ見をしない。暇だったり、目標ががない状態だったりすると、ろくなことを考えない。」
という、対談の中での龍さんの言葉を受けての、
「子供によそ見をさせない状況とは?」
という会場からの質問には、
「野球好きの子に野球させてる時には、その子はいじめのことは考えない。
「○○をするな」ではなく、一生懸命好きなことができる場所を作ってあげれば、子供は大人のことがわかる。」

とこの辺で講演終了。
「もういいっすか?」
とあっさり帰っていく龍さんでした(笑)。
人前に出るのは苦手そうでした。
それなのになぜ昔からよくTVに出てるんだろう・・・。

「理想・目標になるモデルケースがないことが日本の問題」っていうのは、この前ルネスホールで聴いた建築の講演の中でも言われていました。
日本は変わりつづけているから迷うんだろうなあ。。

対談の中で印象に残ったのは、龍さんが"プロフィットとバリュー"の話をした後で、それをきれいにまとめて話そうとした司会者のお姉さんの言葉をさえぎって、

「そこでまた言わない方がいいんです。さっきの話が伝わって、響いた人がいる。その人には伝わっているので、もう一回言わない方がいいんです。」

って言われたことでした。
私すごい"響いてた"ので、そうそう!!って思いましたよ。

もひとつ印象に残ったのは、その言葉に続けて龍さんが、
「プロフェッショナルだから、きれいにまとめようとしてくれてるんだけど(笑)。」
って司会の方へのフォローをきちんと入れられたことでした。

対談を通して、人間っぽい優しさがある人やな~って感じました。
そういう人が素でいるとほんとチャーミングですね。

c0089310_1311387.jpg講演終わって外に出たら、街はすっかりクリスマスです。。
なんかウキウキしますね♪
お友達とサンステでラーメン食べました。おいしかった♪




c0089310_1321871.jpgそして本を借りてたお礼にって、こんなかわいいクッキーのセットをいただきました!
これまたクリスマスですね~。
そしてお父様から銀杏もいただきました!
こちらのご家族はすごい私に優しくしてくださるので、ほんと嬉しいです(;_:)。

家族でも親戚でもないのに、自分のことを大事にしてくださる方がいるなんて、本当にありがたいと思います。。
それこそ何ものにもかえがたい"バリュー"です。
お友達ともいくらでも話が弾んで(途中うちの大学の事務の方たちグループにも遭遇!)、いつまでも帰りづらかったですが、また次の約束をして別れました。
いい日でした♪
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by songsforthejetset | 2006-11-30 11:37 | 芸術いろいろ | Comments(0)