2008年 06月 18日 ( 2 )

5年目


今の職場にお世話になって、昨日で丸4年がたちました。
今日から5年目。

とっても速かったけど、充実した4年間。
そして、とってもとってもたくさんのことを教えてくれた今の職場。
いくら感謝しても足りない気がします。

本当にいろいろなことを考えたり、発見したりする。
ここで働いていなかったら、きっとこのブログもなかったかも。

4年前の自分からしたら、今立っている場所は、まるでワープでもしたようにまったく別の世界です。
今の自分を想像したこともなかった。
本当に人生って、何がおこるかわからないものですね。

でも、わたしは自分にあった仕事が何なのか、いまだによくわかりません。
自分の目の前に現れてくるものに、自分をあわせていると言ったほうがいいかも。
ただその中に、自分で「好き」をつくっていっているのは確か。

日々感じるのは、人ひとりひとりが、必ずすばらしい資質や可能性を備えているということです。
発見するところのない人は、きっとひとりもいない。
もちろん見える面によって、人は様々な顔を持っているものです。

いろいろな人の、その人にしかない素敵なところ。
そういったものを見られるのがうれしい。

最近特に思うのは、誰にでも、今いる場所がかならず未来につながっているということです。
今いる場所の先に未来はある。

でも、そこに至る道をつくりだせるのは、自分だけ。

自分が今いる場所で見つけて、つくりだすから、未来は開けていくのだと思います。
結局は自分。

いろいろなことが毎日起こります。
いいことも、悪いことも、めんどくさいことも、楽しいことも。

でもそんな中から、何がほんとうにたいせつなのか、すくいあげていくのは自分。

人生は川のようだと思います。
同じ時代のたくさんの人や物といっしょに流れていく旅。

いろんなものが、自分の周りに浮かんでは消え、やってきてはまた離れていく。
しばらくいっしょに流れるものもあれば、自分とはまったく違うところで流れているものもあります。

流れていきながら、素敵だと思ったものを拾い上げたり、嫌いなものからは離れてみたり、綺麗なものをみて感動したり、となりのひととぶつかったり、よどんだ流れにはまらないように気をつけたり、いっしょに流れるのを楽しめる人に出会ったりする。

そして、最後はみんな同じ海にたどりつく。
いつか還る場所へ。

でも、そこへ至る道は、人それぞれ違う旅。
同じように流れていても、手にするものはみんな違っています。
すくいあげるのは自分。

今、ここ。
たいせつなのは、今ここなのだと思う。

今いる場所と、今の瞬間をたいせつにする気持ちを新たにして、また前に進んでいきたいです。

つぎの流れに向けて。
未来の自分に向けて。
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by songsforthejetset | 2008-06-18 22:40 | つれづれ | Comments(4)

国宝 薬師寺展


浅草橋からまた上野に帰ってきて、東京国立博物館へ。
国宝 薬師寺展 http://yakushiji2008.jp/index.html

c0089310_21311441.jpgチケットを買って、展示のある平成館の前に行ってみると、
まだこんなに人が!!

一瞬やめようかと思ったけど、せっかく来たんだし入っておこうと思って、列に並ぶ。
こんな長い列に並んで美術展に入るのなんて、はじめてです。


6時前でまだ日差しが強い。
帽子もかぶらずに誘導にあたっていらっしゃる係の方、暑いだろうなあ。。

東京では黒い日傘を見ることが多いのに、ここでは白っぽい日傘をさされていらっしゃる方が多いな、と思ったら、博物館の貸し出し日傘でした。
列の途中には給水所まであります。
東京で美術展を見るのはもはや命がけの感があります。

30分ほどで中に入れたと思ったら、中はすごい人でした(;▽;)。

そして展示室内はもっとすごい人(T▽T)。
TVでみる平安神宮の初詣くらい。

こんな中で美術品をみている東京の人はすごいなあって、ほんとに感心しました。
展示品にただりつくまで五重くらいにとりかこんでいる人を越えて行かないといけなくって、人の波に酔った。。

最初のお部屋「薬師寺伽藍を行く」では、板絵に描かれた女性像(鎌倉時代)がなんだか自分っぽくて、仲間~!って感じでした(笑)。
だいたい昔の絵を見ると自分と似た顔の人がいっぱいいます。。
生まれたのが700年遅かった。

c0089310_21324754.jpgあまりの人混みに、もう展示はいいから外に出たいよ~って思っていたところに、日光・月光両菩薩像のお姿が見えてきました。

おお~、大きい!!
足元を人がとりかこんでいるのが、菩薩像の大きさをより引き立たせています。
最初に正面からのお顔を、同じ高さで向き合う形で拝見できます。
それから階下に下りていって、菩薩像の足元へ。

照明を落とした中に、流れるような衣をまとった両菩薩像の姿が浮かび上がる様子は、圧巻!

わたしがいちばん好きだったのは、真横からのお姿。
動きがあって、エレガントかつ凛々しかった。

薬師寺では普段見ることができない、両菩薩像のお背中も拝見しました。
頼れる背中だ。。

わずかに腰をひねった姿勢が、菩薩像に優しさを与えています。
ほんとうに美しいものは、いくらみていても見飽きることがないし、こちらを穏やかな気持ちにさせてくれるものですね。

よくできた彫刻をみるとき、この像ができてから今まで、一度も動いていないことが信じられなくなります。
今にも歩みを進めそうな、生き生きとした両菩薩像のお姿を拝見しながら、1300年も動かれていないことが、ほんとうに不思議なくらいだった。

次のお部屋の玄奘三蔵像も、とても素直で優しいお顔でした。
ずーっとみていたくなるくらいで、見入ってしまった。
西遊記に出てくる三蔵法師、どうしていつも女の人が演じるのかな?と思っていたけど、なんだか納得しました。

その同じお部屋には、鎌倉・平安時代の経典や仏像が展示がありました。
ごったがえしている展示のガラスから、ふと後ろを振り返ったときに、驚きました!

部屋の中央にある休憩用のソファー。
そこに座っている方たちのお顔が、今までみてきた仏さまのように見えました。

この部屋のライティングは、部屋中央のソファーを照らすダウンライトが一番強い光になっていました。
まるでそこに座っている方たちのお顔が、仏像のような陰影を持つようなライティング。
ふつう美術館では、中央の休憩用の椅子にこんなに強い照明をあてたりしない気がする。

部屋の展示物よりも鮮やかに浮かび上がる、今ここにいる人々の顔。
そしてそれは、この展覧会中ずっと、はるか遠い世界への憧憬を持って拝見してきた、薬師寺宝物の尊いお顔と何ら変わるところなく、美しいものでした。

部屋中央の休憩用のソファー。
実はわたしが薬師寺展の中で、いちばん感動したのがここでした。
展示物は人が多くてゆっくり観れてないのもあると思いますが。。

皆さん展示物の方を向いているのですが、わたしは展示に背を向けて、ソファーに座っている方たちのお顔をずっとみていました。
だってそっちの方がきれいだったんだもん。。

きっと外だったら、そんなことは思いもしなかった気がする。
でもこの照明は、いろんな人生があって、いろんなお顔があって、人はそれぞれ尊いものなのだ、と伝えているようでした。

わたしもちょっと座ってみましたが、まわりに光のベールがあるようで、暗い室内よりも格段にまぶしかった。
単に手元が見やすいようにという照明なのかもしれませんが。

(あ、わたしも今、仏像。。)
って思いながら座っていました(笑)。

もし意図的に、座っている人の顔が仏様のように見えるようなライティングをして、今までみてきた仏の世界は、遠いものではなく、実は今ここにあるのだと気づかせる演出なのだったとしたら、木下史青さん、すごいデザイナーです!!

・・・まったくわたしの深読みしすぎかもしれないですが(^^;。

この部屋では、とっても素敵なご夫婦をお見かけしました。
おそらくお2人とも70代くらい。
仲良く笑顔で展示をご覧になっていました。

まるで小津安二郎の映画に出てきそうな、そんなお2人。
ご主人がこういったものがお好きなようで、ずっと満面の笑顔で嬉しそうに展示をご覧になっていたのが、とても印象的でした。

服装も持ち物も普通。
でもそのお2人だけが際立っていました。
一体どんな経験をされてこられたら、あんなに神々しいまでの笑顔になるのか、今までどんな人生を歩んでこられたのか、本当にお伺いしてみたいと思ったくらいです。

外に出たら、綺麗な月がでていました。

8時までの開館なのに、7時半の時点でまだたくさんの人が並ばれていました!
東京の人はすごいですね。。

c0089310_21365085.jpg



美術館のライトアップ、幻想的で綺麗だった。
ちょっとヨーロッパみたいでした。


c0089310_21433328.jpg
上野公園の噴水をみて帰りました。


 掌に すくった水に 銀の月
 現世(うつしよ)にあり 仏の顔も


なんて一句詠んじゃったりして。。
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by songsforthejetset | 2008-06-18 21:54 | 芸術いろいろ | Comments(4)